KnoppixとGmailFSとFUSE
Knoppixの賢いところは、読み込み領域と書き込み領域(例えば、/va/log/以下や/home/以下)を区別していて、後者は、RAMディスクとしてマウントしているところだ。
僕は、Knoppixの書き込み領域を、インターネット上に置く案について見当している。これができたら、ノートPCを持ち歩かなくても、どこでも自分の作業ができることになる。
以前に、Gmailのメール領域を、Linuxのファイルシステムとしてマウントするという記事を見たことがある。GmailFSというらしい。どういう仕組みなのか調べてみた。要約すると、Gmailにアクセスして、メール一覧をLinuxのファイル一覧として認識する。そして、Linux上でファイルを作成したり変更したりするたびに、Gmailにメールを送って、Gmail上のメール一覧を変更する、というものだ。
Linuxには、FUSEというカーネルモジュールがあり、それを使えば、簡単に、独自のファイルシステムを作れるみたいだ。GmailFSも数日で作られたらしい。すごいな。これを使えば、NFSみたいなものも独自で作れそうだ。良い事を知った。
ちなみに、Knoppixの書き込み領域を、GmailFSで作るのがありなのかどうかは、検討の余地がある。多分、すごく遅いだろう。普通に、Knoppix上のRAMディスクと定期的にrsyncした方が良いかもしれない。
LinuxBox二つ目
ぷらっとホームで購入したOpenBlockS266が届いた。
BlackDogよりもふた周りほど大きいが、アルミの筺体が良い感じだ。しかし、アダプタが少しかさばる。BlackDogは、USBから電源を取るので、アダプタが存在しなかった。今思えば、これはかなりの利点だ。
これを使って、何をするかまだあまり考えていなかったので考えてみた。最初の課題として、VPNトンネリング用ボックスを作ってみるというのは、なかなか良いかもしれない。
以下のように使う。
- LinuxBoxには、一意のIPが割り振られている
- PCと社内LANの間に、このLinuxBoxを入れて使用する
- すると、相手のLinuxBoxに割り振られたIPで、相手と通信できるようになる
PC1 PC2
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LinuxBox LinuxBox
| |
社内LAN 社内LAN
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FW ----------------FW
LinuxBox同士の通信路を確保するための実現手段としては、どこかにsshサーバを立てて、sshトンネリングを用いる。したがって、すべてのファイアウォールを設定変更無しで超えれる。さらに、セキュリティの面でも、限界まで強力に確保される。
こういうのを作ったら、
- ソフトウェアのインストール無し
- ネットワーク設定変更無し
で使えるので、けっこう便利かも。
気長に
何事も効果が現れるまで、時間がかかるということがわかってきた。地道な努力が大切だ。
久しぶりに英語勉強を開始しようかと思う。英語の勉強は退屈だ。ソフトウェア開発と違って、積み上げたものが見えにくい。だけど、やっぱり勉強しないと上達しないんだよな。
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sshのWebプロキシ超え
Knoppixの本に、httptunnelについて少しだけ書かれていたので、使ってみた。このツールを使えば、httpプロトコルを通して、sshを行うことができるらしい。
しかし、動かなかった。というか、sshの通信を、どうやってhttpの上に乗せるのかが見えない。これを真面目に解決しようと思ったら、RFCのエイプリルフールネタ(rfc3093)みたいなことをやらないといけないはず。
仕方がないので、proxytunnel(http://proxytunnel.sourceforge.net/)というのを使ってみた。これはhttpsのCONNECTコマンドを使うので、当然のようにファイアウォールを通過できる。この仕組みを知りたい人は、以下の論文を読むと良いかも。
http://proxytunnel.sourceforge.net/papers/muppet-200204.html
というか、ここで書いてあることが、早くIT技術者の一般常識になって欲しいと思う(ということを、9/13にも書いたな)。
Knoppixおもしろい
最近、ちっちゃいLinuxを目指して、色々調べていたのだが、結局、Knoppixに落ち着きそう。
Knoppix Hacks ―カスタマイズとシステム管理のテクニック
- 作者: Kyle Rankin,須崎有康,株式会社クイープ
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Knoppixは使える。
最近、僕は、お客さんのところに行って、ネットワークの調査を行うことが多い。そういうときは、お客さんのPCにいくつか調査用のツールをインストールすることになる。というのも、自分のノートPCを調査に使うことはできないから(お客さんのネットワーク環境に接続するわけにはいかない)。しかし、そのやり方は、いつかは限界がくるだろうな。Windowsってソフトをインストールしたら削除しても、ゴミが残るしね。
それよりも、ネットワークツールを詰め込んだKnoppixCDを一枚もっていて、それをお客さんのPCで起動するのはどうだろうか。Knoppixは、基本的には、Windowsファイルシステムへの書き込みを行わないので、その行為によって、お客さんのPCへの副作用が一切ないことを保障できる。これはいい!
要求工学
久しぶりに、要求仕様書を作成する仕事が入った。というわけで、要求工学の本を読んだ。仕事に関係あるから、仕事中にどうどうと読んだ。
- 作者: Karl.E.Wiegers,渡部洋子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/07/10
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この本は単なる教科書ではない。一見すると文字ばかりなのだが、読んでいて退屈な気分は一切起こらない。なぜか。
それは、ソフトウェア開発を何年かやってきた人が持っている問題意識を、この本は的確についてくるから。そして、そういう人が、しばしば経験によって乗り越えようとする問題(要求の開発と管理)に対して、体系化された理論を提示することを試みているから。
著者の経験の重みを感じる本。