イノベーションへの解」という本を買った。最近こういう本が面白い。

3章まで読んだ。「持続的イノベーション」ではなく「破壊的イノベーション」で勝負すること(さらに破壊的イノベーションにも2種類あるということ)。また、「製品や顧客の属性に基づく市場区分や体系化」を行うのではなく「顧客の置かれている状況ベースの市場区分」を行うべきということが書かれていた。

人間は、常に様々な「片付けるべき用事」に囲まれていて、それを片付けるための製品やサービスを探し回っている。「状況ベースの市場区分」とは、顧客が片付けたいと思っている用事を特定し、それに最適な解を提供すること。そうすれば顧客はきっと、「用事を片付けるためにその製品を雇う」。

「わかるわかる〜♪(・∀・)」と思いながら読み進めた。しかし、3章の最後、「顧客はやりたくない用事には手を出さない」というところで、やられた。

そこには、現時点で顧客がやろうともしていないことを簡単にできるようにするイノベーションでは勝てないと書いてあった。

今度、京都産業大学Sobalipseの発表をするに当たり、どういうスタンスを取ろうか考えているところ。この機会にSobalipseをいろいろな人に使ってもらえたらと思っている。しかし、上の記述を読んで改めて考えると、キャッチーなフレーズ(例えば遠隔ペアプログラミング)で、彼らに、今までやってなかったようなことを強いるのは良くないのかもしれない。

それよりも、使う人が現在直面している痛みとか問題意識とかを理解して、それを解決できるツールということを、まずは強調すべきだな。そして、使う価値について納得してもらうことができたら、その延長として、今までやってなかったコミュニケーションが生まれる可能性についても、理解や賛同が貰えたら最高だと思う。

イノベーションへの解 利益ある成長に向けて (Harvard business school press)

イノベーションへの解 利益ある成長に向けて (Harvard business school press)